簡単なピアノ曲!工藤咲良の練習しなくても弾ける曲「雨のうた」無料楽譜&演奏動画/Song of the Rain comp. for Piano by Sakura K.

もう一曲、易しいピアノの曲を作ってみました。ピアノはたくさんの音が一度に弾ける楽器です。しかし、一度にたくさんの音が弾けてしまうがために、すべての音を聴くことなく弾いてしまう、という罠に陥りがちです。そうすると、雑で、平坦で、音楽的ではない演奏になってしまいます。何を隠そう、私自身、昔はそんな演奏をしていました。自分が雑な演奏をしていることに、気づきすらしませんでした。だから、ピアノで音の少ない曲を演奏することは、とても良い練習法だと思うのです。

ん? 私の曲にはなぜ和音がついていないのか? いえいえ、左手で弾くバスの音は、ちゃんと和音の役目を果たしています。コードや和音をつけようと思えば、すぐにつけることが出来ます。でも、あえて単音にしているのです。その音が果たす役割を感じながら、繊細に音の強弱をつける練習をしてほしいからです。

下の楽譜には、少し解説を書きました。例えば16小節目のファ#に導く音、「導音」です。の音へ引っ張る力があるので、少し張りつめた、強い音になります。解決する音です。力を抜いて弾くと、自然に少し弱くなり、解決してほっとした感じが表現できます。

もう一カ所、19小節目から20小節目。ここは「V→VI(5度→6度)」という和声進行です。(和声の機能については改めて説明します。) の音は本来、の音へ向かって引っ張る力があります。ソシレ→ドミソと行きたいところなのですが、ここでは、の代わりにの音へ進みます。ラドミという短調の響きが作られます。短調の感じを出すために、の音を少し弱く(力を抜いて)弾くと、聴いている人は、はっと息を呑みます。心が動くのです。

人が感動する演奏とは、音楽の理にかなった表現がされている演奏です。「音楽」そのものが「合理性」または「調和」から生まれた芸術だからです。

最後に、メロディの構造についてお話します。
自然なメロディは「問い」と「答え」の繰り返しで出来ています。この曲は緑の線で示した大きな「問いー答え」の波と、青の線で示した1小節ごとの「問いー答え」、そしてピンク色の線で示した2音ずつの小さな「問いー答え」の繰り返しで出来ています。「問い」は少し力をこめて、「答え」は力を抜いて弾くと、自然な強弱の波が生まれます。ぜひ、試してみてください。


私が購入した電子ピアノです^^
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