最初の音は、踊り始めるための「スタンバイ」です。同じように、この曲はフェルマータが付いている音符の一つ前の音が、メロディの区切りとなり、フェルマータの付いている音は次の動きを始めるためのスタンバイ、「よーいドン」の「よーい」の部分になります。
同じ音型が繰り返され、踊りにのって気分が高まってゆきます。一番高まったところで、ピタッと音楽が止まります。はっと息を止める瞬間です。続いてスタンバイの音が鳴り、また新たに踊りが始まります。この予期せぬ停止と新しい始まりが、緊張と緩和の呼吸をつくり、踊りをいきいきとさせています。
音楽の中には、ずっと同じ拍子で、１，２，３，１，２，３，と続いてゆく曲と、１，２，３，１，２，１，２，３，のように、途中で急に拍子が変わる曲があります。この曲は、拍子こそ変わりませんが、フェルマータの音が、その役目を果たしています。この音は好きな長さで弾いてください。わざと長～く伸ばしてみてもいいですし、「ちょっと一息」程度にして、次へ進むのもまた良し。その時その時で変えるのもまた良し。また、この音をきっかけとして、続きの部分をものすごくゆっくりのテンポにしてみたり、スピードを上げてみたり、いろいろ楽しめると思います。踊る人たちはきっと、ついて来てくれるでしょう☆
コメント