韓国で安全にタクシーを利用する方法

私は年に数回、韓国を訪れます。首都ソウルや地方都市にも出かけます。
今日は私が今までに遭遇したタクシートラブルと対処法、それを出来る限り回避する方法をご紹介します。

もくじ
1.ぼったくりタクシー
2.飲酒運転タクシー
3.タクシートラブルに遭ったら
4.極力タクシートラブルに遭わないために

1.ぼったくりタクシー (指定より高額の料金を請求される件)
 残念ながら、韓国ではぼったくりタクシーが後を絶ちません。タクシー料金自体は日本より相当に安いのですが、その分利用する人も走っているタクシーの台数も日本に比べてかなり多い印象です。どちらかというと、供給過多な感じすらします。タクシー運転手からすると、いくら仕事をしても大して稼げないというのが本音なのかも知れません。
下の二枚の写真をご覧ください。
これは、同じ距離を、ほぼ同じ時間で往復した時の往路と復路、それぞれの領収書です。

どちらもクレジットカードで支払いました。
左が往路の領収書です。乗車時間14時23分、降車時間14時35分、距離2.541km、決済金額5,600ウォン(日本円にして約600円)と記載されています。
右が復路の領収書です。乗車時間は26分間、往路の12分よりは多少長いものの、距離が14.1kmと記載されています。市内でこんな長距離をわずか26分足らずで走れるはずがありません。そして決済金額がなんと17,200ウォン。日本円で約2000円。これでは日本のタクシーとほぼ同額ですね。典型的なタクシー詐欺です。

2.飲酒運転タクシー

 上の左側の写真、往路の領収書をなぜ私が大切に保管していたかというと、実は往路で乗ったタクシーの運転手が飲酒運転をしていたので、後で警察に申告するためでした。乗った瞬間、車内にお酒の匂いがプンプン…… 運転手は何だかうわ言のようなことをつぶやきながら運転。目的地に到着するなり、「さっさと降りろ! 後ろの車が詰まってるんだ!」と怒鳴るのです。振り返っても別に車が滞っている様子は無し。言葉が通じない外国人だと思って侮っていたのかも知れません。私が「領収書をください」と韓国語で言うと、「先に言わなきゃダメだろ!」との返答。私も私で、ここでおとなしく領収書を受け取って降りればいいものを、ついカッとなって、「客に向かってなによ!」と怒鳴り返してしまいました。すると、運転手は領収書を渡すついでに手を挙げて私を殴ろうとしました。領収書をつかみ取ると、降りて、後ろからスーツケースを取り出して立ち去りました。その手に領収書をしっかりと握って。

3.タクシートラブルに遭ったら

 万が一、上のようなタクシートラブルに遭ってしまったら、警察に申告をします。私の場合は韓国人の友人がカカオトークから申告をしてくれましたが、下記の番号から日本語での申告が可能です。

韓国国内の電話機から 市外局番なしの1330​
海外から(日本の携帯を海外ローミングで使っている場合を含む) +82-2-1330

申告の際に重要なのが領収書です。上の写真のように、領収書には車両番号や運転手の氏名、ID、電話番号など重要な情報が記載されています。クレジットカードだけでなく現金やT-money(交通カード)で支払った場合でも領収書はもらえます。もらい方については次の章をご覧ください。

4.極力タクシートラブルに遭わないために

 タクシートラブルには遭わないに越したことはありません。遭ってしまってから申告しても、嫌な気持ちは晴れませんし、ぼったくられたお金も返って来ません。個人タクシー(개인택시 ケインテキシ)よりは少々高くてもタクシー会社のタクシー(영업택시 ヨンオプテキシ)が安全だという人もいますが、絶対とは言い切れませんし、道で拾うなら、選ぶことは難しいでしょう。

私が考える一番確かな方法は、タクシーに乗っている間に、
「降りる時、領収書をいただけますか?」
と言っておくことです。韓国語では、
「내릴 때 영수증 주시겠습니까? ネリルテ ヨンスジュン ジュシゲッスムニカ?」
となります。ていねいな言い方なので運転手が気を悪くすることはないでしょう。
何よりも、領収書を渡さなくてはならないということは、ぼったくりをはじめ、何かすれば申告されてしまうということですから、運転手も慎重になるはずです。
もちろん、いきなりこれ一言だけ言うよりは、片言の英語でも、挨拶だけでもして、なるべく運転手とコミュニケーションを取るようにして、その中でさりげなく、この一言を言うとよいと思います。

以上です。みなさんの韓国への旅が楽しい思い出となりますように!

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