どれだけたくさんの本を読んだか、が大事なのではありません。どれだけ質の良い本を、どれだけじっくりと、読んだかが大事なのです。
評論家の視線でしか、本を読まない人がいます。そういう人は、大量の本を読んでいて、いかにも学識があるように見えます。
しかし、
本を読むことの真の価値は、その本が描く世界に、身をゆだねることによって、自分自身の内的世界が一回り、大きくなることにあります。
本を評価しながら読んでいるうちは、その中に描かれた世界に足を踏み入れることはできません。ですから、読んだ本の数がいくら増えても、その人の内的世界は狭いままです。
あまり好きではない本にひたることは、できないと思います。よって、私はここに断言します!
いくら人から勧められた本であっても、(仕事上または試験合格等のために必要な場合を除いて)、好きな本以外、読む必要はありません!好きでない本は、読んでもムダです。
読書は、量ではなく質です。大好きな本を、どれくらいじっくりと読んだか、がその人の持つ世界の大きさを決めます。器の大きさを決めます。
私が10代の頃から、繰り返し繰り返し、読み、味わい、一緒に人生を旅して、今ではすっかり私の一部になっているすてきな詩集があります。
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文庫本サイズの小さな本ですが、ハードカバーですのできれいなままで持ち歩くことができます。ずっと大切にできる一冊です。今日はそれをご紹介しますね。最小限の、易しい言葉だけでつづられているにも関わらず、一編一編の詩の中にどこまでも深い世界が広がっています。
「風に色をつけた人はだれ……」「秋の地図はとうめいだから……」
繰り返し読むうちに、一歩一歩、詩が描く世界へと入ってゆくことができる……そんな詩集です。小学校の国語の教科書で出会った詩に、再会できるかも知れませんよ。
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