ためになる本を1冊読む方が、ためにならない本を100冊読むよりも、ずっと価値があります。
この記事では、ためになる本、ためにならない本、両方の特徴を挙げながら、買う前にある程度、本を見分ける方法をお伝えします。
1.タイトルと表紙を見た段階で
ためになる本: 「へぇ、意外だなぁ」「えっ? 何だって?」「こんな言葉、初めて聞いたぞ」「すごい!」「なんて素敵なんだ!」と、理屈抜きに、純粋な好奇心や親近感、好感が湧き上がってくる本。
ためにならない本: 「この本は私を助けてくれる(慰めてくれる、勇気づけてくれる)かも知れない」「この本を読めば欲しいモノ(または技術)が手に入るような気がする」など、「欲望」が刺激される本。
2.目次と中身をぱらぱら見た段階で(ネットで買う場合は本の説明を読んだ段階で)
ためになる本: 自分にとってまったく未知の世界、新しい感覚であると感じるが、その本に心惹かれる理由が説明できない本。
ためにならない本: どこかで見たことがある、聞いたことがある、と思いつつも、役に立つかも知れないという期待を抱かせる本。
私がはっきりとこのように断言できる理由は、数十年間、ためにならない本を買って読み、本当にためにならなかった経験があるからです
その一方で、まるで真珠のような本、「ためになる」以上の素晴らしい本たちにも出会って来ました。素晴らしい本たちはどれも、推薦に頼ることなく、自分の感覚ひとつで出会った本ばかりです。
簡単にタネ明かしをしましょう。「ためになる本」は、あなたの直観(潜在意識)が刺激され、選ばれる本です。直観は、つねに頭が考えることの一歩先を行っています。つまり、一歩先のあなた、一回り成長したあなたの姿を知っています。ですから、直観によって選ばれた本は、今現在のあなたを助け、導き、よりあなたらしい生き方に向かって、背中を押してくれるのです。これは、実用書でも小説でも、どんなジャンルの本でも同じです。逆に、「ためにならない本」は、今現在のあなたの思考によって、選ばれます。その本に書いてあることは、今のあなたにとって、すでに必要のない情報、あなたを前進させる代わりに、今の状態に縛りつけておく内容です。万が一、面白くないと思いつつも、ためになるだろうと判断して、まじめに読んでしまった場合、あなたの考え方、感じ方を鈍感にし、退化させる危険性すら孕んでいます。
お気づきかと思いますが、ためになる、ためにならないという絶対的な基準は、ほとんどの場合、ありません。本は、つねに読者との関係性によって、その価値が決まります。ここが、本と友人の似ているところだと、私は思っています。
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