楽曲分析に挑戦してみました-ブルグミュラー8番「優美」

作曲のために、楽曲分析を習っています。ものすごく、おもしろいです!
音楽理論や和声学はやったことがあるけれど、それを実際に使ってちゃんと楽曲分析をしたことは、恥ずかしながらありませんでした。ということで、まだ初心者ですので、特に和声に関する部分等、間違いがあると思います。「こんなことやってるんだよ~」という参考程度に見てください。

この楽曲は A A B A’ から成る三部形式である。メロディは4小節単位で構成されており、Aセクションが8小節、Bセクションも8小節、Bセクションの最終小節が接続部となりAセクションへ戻る。
主調はヘ長調で、中間のBセクションではハ長調に転調している。接続部にて再びヘ長調に戻る。
四分の三拍子であるが、ワルツのような速いテンポではなく、Moderato(中くらいの速さで)と記されている。

Aセクションでは左手が、付点四分音符+八分音符3回の連打という安定感のあるリズムを刻み、その上で右手が優雅に舞うがごとく、ダイナミックなメロディを奏でる。社交ダンスに、男性が立ったまま手を叩いてリズムを刻み、女性がその回りを踊りながらまわるスタイルがあるが、その光景を思わせる。

Aセクションの最終小節で、右手が上行形のメロディをピアニッシモで奏でて消えた後、今度は右手が、ヘ長調の5度上の明るいハ長調で、先ほど左手が刻んだ堂々たるリズムを引き継ぐ。2小節ほど右手と左手の掛け合いがあり、3小節目では一緒に8分音符を6連打する。もう一度、それを繰り返し、接続部を経て再現部へ戻り、Bセクションの手前で曲が終わる。

和声において特徴的なのは、大部分が、和音の基本形で進行してゆくこと。それにもかかわらず、持続音が多く、音が跳ばないため、非常に安定感がある。ゆるぎない土台と、軽く、繊細でスケールのおおきな旋律との対比がこの曲の特徴と言える。Gracieuse(優美)という題名にぴったりの曲である。

<追記> 「この曲では、バロック音楽にしばしば登場する装飾音「ターン」が、記号ではなく、実際に音符として楽譜に書かれていますね。」というアドヴァイスをいただきました。本当だ~! よく見てみれば「ターン」で美しく飾られた曲ではないですか。これに気づけば、装飾音はその次の音を飾る音として、軽く、さらっと弾きたくなりますね。

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