詩/散文

くどうさくら 詩

雲の舞

ジャスミンの香りを夜風が運ぶ おおきな明るい月の上で雲が舞う羽化したばかりの蝶のように薄くやわらかな羽をおそるおそる動かして 水の匂いがする小粒の雨が家々の屋根を静かに叩きはじめる 月の光にまもられて少し濃くなった雲が少し力強く踊りはじめる...
くどうさくら 詩

ことばの叫び

お願いわたしを踏みつぶさないで踏みつぶして殺さないで骨を砕かないで砕いてまき散らさないでまき散らされた骨の破片はもうわたしではないそれでも辛い脅しやさげすみ陰謀や略奪偽善や自己誇示のために散布され砂嵐を巻き起こす自分の骨の破片を見ているのが...
くどうさくら 詩

もし今日が花だとしたら

もし今日がのぼってくる朝日とともに咲きしずんでゆく夕日とともに散る一輪の花だとしたらもし今日が昨日のつづきではなく夜の間にふくらんで明け方にほんのりと色づくつぼみの中に抱かれた一輪の花だとしたら日の光を浴びてひらいた花びらの中でわたしはもう...
くどうさくら 散文

読書は量でなく質である-良き一冊は百冊に勝る-

どれだけたくさんの本を読んだか、が大事なのではありません。どれだけ質の良い本を、どれだけじっくりと、読んだかが大事なのです。評論家の視線でしか、本を読まない人がいます。そういう人は、大量の本を読んでいて、いかにも学識があるように見えます。し...